元気な高齢者を官民で調査 遺伝?食?秘訣探る

 同県加須市では2003(平成15)年度から続ける健康支援事業が県のモデル事業に指定された。事業のミソは、同年齢の参加者による交流を重視している点だ。今では15の施設40のグループがあり、参加者が声をかけあう。それがはりあいになる。

 最年長メンバーの一人、鈴木登さん(91)は毎週木曜に自宅近くの公民館に集まり、仲間と一緒にストレッチを行い、自分のペースで筋トレに励む。

 鈴木さんが筋トレを始めたのは10年前、80歳のころだという。「高齢で筋力はアップしないが、健康を維持できている」と話す。

 トレーニングはつらいと考える高齢者向けに、県は今年4月から、ウオーキングでポイントがたまると抽選で賞品が当たる事業も始めた。26市町村の約1万7500人が登録。その多くが60、70代の高齢者だ。

 県のプロジェクト参加者は今年度には32市町村に拡大し、約2万2千人の高齢者が参加する規模となっている。「高齢者には筋トレ」が常識の時代が近づいている。

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