定年・年金見直しで高齢者の就労促進

 白根氏 年をとると、体力的にも頭脳的にも衰え、技術の変化にも付いていけなくなります。しかし、ワークシェアリングやタイムシェアリングによって業務を細分化したり、AIやロボットができる部分と人間にしかできない部分に分けることで、高齢者が関われる仕事も増えていくと思います。

 ファイナンシャル・プランナー(FP)の仕事もロボアドバイザーやデジタルアドバイスで定量的に対応できる部分もありますが、やはりお客さまの潜在的なニーズを掘り起こすといったアプローチができるのは人間だけだと考えます。

自分に投資

 --若い世代に必要なライフプランは

三上洋一郎氏 三上洋一郎氏

 三上氏 自分の生き方においてはチャンスが多い、頻繁にゲームチェンジが起きる時代だと思っています。資本を持たない若者が年長者に勝つには、何かしらのラッキーが必要で、3年に1回、もしかしたら年に1回のゲームチェンジが起きるかもしれない。そこで大きなリターンを得ようとすれば、やはり大きなリスクをとらないといけない。もちろん人それぞれで、リスクをとらないでも生きていける。要は自分がどういう人生を生きたいかということに尽きます。ただ、テクノロジーの発展や時代の変化はとまらない。その中で闘っていけるリテラシーを身に付けることが大切だと考えています。

 清家氏 大切なのは変化への対応力です。リカレント教育でスキルやテクニックを身に付けることも大事ですが、変化を正しく理解し客観的に確かめ、問題を解決できる能力を、学問を通じて若いうちに身に付けることが大切です。技術革新が進み、人は人にしかできない仕事に特化していく流れは今後も加速していきます。それは人間の持っている価値、人的資産の価値が相対的に高まっていくことを意味します。つまり自分自身に投資して人間としての能力を高めることがより多くのリターンを生むことになります。若い人には勉学や仕事を通じて能力を高めたり、人的ネットワークを築いていったりしてほしいと思います。

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