【100歳時代プロジェクト】シニア「つなぐ」サービスで人生豊かに 「らくらくスマートフォン」富士通コネクテッドテクノロジーズの取り組み

利用者の安心・安全守る環境づくり

 女優・大竹しのぶさんのCMでおなじみ、NTTドコモの「らくらくスマートフォン」。端末を開発・供給している富士通コネクテッドテクノロジーズ(FCNT、川崎市)は、携帯電話「らくらくホン」時代を含め17年以上にわたってシニア向けの優しい製品を開発してきた。シニア世代にもスマホを使う人が増えるなか、ヘルスケアや仲間作り、趣味などに生かせるサービスを提供。シニアの健康で豊かな人生を応援する取り組みに力を入れている。誰もが100歳まで生きることが当たり前となる時代に備えて産経新聞社の「100歳時代プロジェクト」では、同社の取り組みを取材した。(山本雅人)

らくらくスマートフォンの最新機種「F-01L」のCM発表会で端末を手にする(右から)FCNTの高田克美社長、出演の大竹しのぶさんと林家喜久扇さん、NTTドコモの川口達哉部長=3月6日、東京都内 らくらくスマートフォンの最新機種「F-01L」のCM発表会で端末を手にする(右から)FCNTの高田克美社長、出演の大竹しのぶさんと林家喜久扇さん、NTTドコモの川口達哉部長=3月6日、東京都内

シニア向けSNS

 らくらくスマホのホーム画面にあるアイコンから起動、「登録」を押すだけで利用できる無料のシニア向けSNS「らくらくコミュニティ」=図(左)。共通の趣味や話題を通じて会員同士が交流できるよう掲示板のテーマを設定、「初めてでも手軽に始められる旅やペット、ガーデニング、健康など約30種用意しており、興味のあるものがきっと見つかるはず」(FCNT)という。それを裏付けるように、シニア向けでは日本最大級の160万人以上が会員となり、1日の投稿・コメントも1万件を超える。

 例えば「今日の花」の掲示板。散歩などでふと目に留めた花をスマホで撮影し投稿する、というものだが、歩こうという動機づけになるだけでなく、きれいに撮れた写真には「色鮮やかで美しいですね」といったコメントが並ぶ。さらに同社が開発し、ドコモから2月に発売された最新機種「らくらくスマートフォンme F-01L」では、人工知能(AI)を活用して、撮影した花の名前を自動で解析・表示してくれる機能「花ノート」も搭載、投稿の手助けになる。

 らくらくコミュニティには他にゲームコーナーもあり、脳を活性化するトレーニングになるゲームのほか、マージャン、将棋など、1人でも、インターネットを介した通信対戦により会員同士でも楽しめるコンテンツを用意。

 掲示板の投稿などは同社の専門スタッフが24時間チェックしており、中傷や掲示板を利用したセールスといった大きなトラブルはこれまで起きていない。「大変なコストがかかるが、安心・安全という大原則を維持するための責任と考えている」(同社)

 今後は、自分の趣味や趣向に合った情報が見やすく表示される機能など、使う人が、より便利で楽しめるものにすることを検討している。

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