【100歳時代プロジェクト パートナー企業分科会】「健康寿命」を歩いて延ばす 給付金で認知症予防をサポート 太陽生命保険

 誰もが100歳まで生きることが当たり前になる時代に備え、産経新聞社による「100歳時代プロジェクト」はプロジェクトのパートナー企業である太陽生命保険とともに、「認知症予防と運動」をテーマとした分科会を開催した。分科会は認知症を予防し健康寿命を延ばすには運動の習慣化が重要だと指摘。特に、「歩く」ことと、「歩く」ための筋力の大切さを訴えた。

 分科会には、太陽生命保険の横山輝紀取締役専務執行役員と、有識者による100歳時代プロジェクト会議ヘルスケア委員会委員の筑波大大学院人間総合科学研究科スポーツ医学専攻の久野譜也教授と国立長寿医療研究センターの島田裕之予防老年学研究部長が出席。横山氏は、同社が昨年10月に発売した「ひまわり認知症予防保険」を紹介。給付金で予防の取り組みをサポートする同保険の有効性などについて議論した。

 久野氏は「日常的に歩くことで身体活動量を増やすことが認知症やフレイル(虚弱)の予防につながる。活動のための移動能力を維持するためには筋肉が重要」と指摘。島田氏は「認知機能の低下と運動機能の低下が重なると認知症のリスクが高まる。運動はいずれの機能の改善にも効果がある」と強調した。横山氏は「認知症で困る人をなくし、健康寿命の延伸に役立つサービスを追求していきたい」と語った。

100歳時代プロジェクト会議パートナー企業分科会に出席した(左から)島田氏、久野氏、横山氏=東京・大手町の産経新聞社(三尾郁恵撮影) 100歳時代プロジェクト会議パートナー企業分科会に出席した(左から)島田氏、久野氏、横山氏=東京・大手町の産経新聞社(三尾郁恵撮影)

 国全体で予防を

 --100歳時代の最大の課題である健康寿命を延ばすには、どうすればいいのか

 島田氏 健康寿命の阻害要因つまり要介護の主たる要因である認知症や脳血管疾患はいったん発症すると完治が難しいうえ、運動機能や認知機能に障害が起き生活に重大な支障が生じます。ですからこうした疾病を予防し、要介護状態にならないようにすることが大切です。予防に有効な対策は分かってきているので、できるだけ多くの人に対策に取り組んでもらい、日本全体の有病率を下げることが急務です。

久野譜也氏 久野譜也氏

 久野氏 本当に100歳時代がやってきます。国全体で予防の大切さについて理解してもらうことが必要です。特に認知症は生活習慣病の最終形のひとつと言っていいくらい、生活習慣病との関連が強い。寝たきり本線と健康長寿本線のどちらに行くかは自分で決められます。ライフスタイルにうまく対策を取り入れることができれば予防できるのです。

 横山氏 太陽生命保険は営業職員が家庭を訪問するスタイルをビジネスモデルにしています。その中で、シニアのお客さまの多くが認知症を不安に思っていることが分かり、認知症になっても早期に治療できればという思いで、平成28年に、健康に不安がある人でも加入できる「ひまわり認知症治療保険」を発売しました。そして、昨年10月には認知症の予防に役立ちたいと考え、認知症を発症する前の軽度認知障害(MCI)を調べる検査や運動などの予防活動をサポートする予防給付金をお支払いする「ひまわり認知症予防保険」を発売しました。

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