広い視野で人生を豊かに楽しむ 若い時代に趣味を持とう
若いときよりも活動的に過ごす70代、80代も目立ってきた。第2、第3とステージを変えながら人生を豊かに楽しむための土台づくりも欠かせない。
「若い時代のうちに、生きがいとなるような趣味を持つことですよ。将棋でなくてもいい。ガーデニングでも書道でも俳句でも何でもいい。広い視野に立った人生を送った方がこれからの長寿社会に対応できるのではないですか」
趣味に加えて高齢になってから重みを増すのが「宗教観」だという。加藤氏自身は、30歳の時に洗礼を受けた敬虔(けいけん)なクリスチャンだ。
「ある年齢になると死も近くなるでしょ。宗教の勉強をするのも必要ですよ。どんな宗教でもいいから、何か精神的な喜びを目指した方が生きがいが見いだせると思う」
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70代「若手」ふるさと下支え
100歳時代が到来すれば、老後の長い時間はごく限られた特別な人のものではなくなり、誰もが得られるようになる。
住み慣れたふるさとで無理をせず、年とともに自然と積み重ねた経験や調整力を生かしながら暮らしていく。過疎が進む地域を下支えする力になる手応えを得て、心を若々しく保つ効果も生む-。そんな試みを続ける地域がある。