健康長寿に「温泉」を 正しい入浴習慣を伝授

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 ■入浴中事故死は年1万9000人 十分な注意と対策必要

 厚生労働省研究班の調査では、入浴中の事故死は年間約1万9千人とされ、冬場に増える傾向にある。

 原因のひとつが、寒い脱衣所からいきなり熱い湯船につかることで起きる急激な体温変化だ。温度差が5度以上あると、血圧が急変したり、脳卒中や心筋梗塞の危険が高まる。真冬に露天風呂に入る際は、浴槽から出たらすぐに体を拭き、建物内に戻るまでに体温が失われないようにする。

 消費者庁は、(1)入浴前に脱衣所や浴室を温める(2)高温はやめ、湯につかるのは10分以内(3)浴槽から急に立ち上がらない(4)飲酒や食後すぐの入浴は控える(5)同居する人に見回ってもらう-などの対策を呼びかける。浴槽に入る前に十分にかけ湯をして、長湯を避けることが重要だ。

 温泉は体に良いとはいえ、入浴は1日4回まで。一石教授は、入浴直後に食事をしないなどの効率的な入り方を提唱する。

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