【100歳時代プロジェクト】健康づくりの「伝道師」を養成

 ■芽生えた使命感

アンバサダーが健康情報を伝える際に使う「健幸アンバサダー通信」 アンバサダーが健康情報を伝える際に使う「健幸アンバサダー通信」

 このことから、無関心層の意識を変え、運動や食事などの生活習慣改善の行動に結びつけてもらうには、口コミで健康情報を広める「伝道師」の存在が重要との認識から生まれたのが健幸アンバサダーの制度だ。

 現在、同協議会に参加する自治体や企業などが、住民や社員、その家族や顧客に呼びかけて講座を受けてもらう形で養成。全国で約1万7000人がアンバサダーに認定されている。参加企業の中でもカーブスは養成に力を入れ、全体の約7割に当たる約1万2000人が同社の社員やジムの会員だ。

 また、同社は昨年、三島市と市民の健康増進に向け連携する旨の協定も結んだ。カーブス三島徳倉の店長で、トレーニングの指導も行う坂部静香さん(30)は「協定により、店舗の外の市民の方々の健康づくりにも貢献するという使命感を持つようになった」と語る。坂部さんもアンバサダーに認定されている。

 同協議会がアンバサダーにアンケートを行ったところ、一人当たりの平均で、15人の知人に健康情報を伝え、伝えた相手の半数以上、無関心層に限っても4割が健康づくりの行動を起こしていることが分かった。同協議会では令和12年度までに、200万人のアンバサダー養成を目指しており、健康寿命の延伸や国民医療費削減の効果が期待されている。

この記事にアクションする