【100歳時代プロジェクト】健康づくりの「伝道師」を養成

 ■口コミで無関心層取り込め

 健康意識の高まりもあり、100歳まで生きられることが当たり前となりつつある一方で、健康づくりにほとんど関心のない人が全体の7割を占めるというデータがある。これらの人の意識や行動を変えるには、知人や家族による口コミが最も効果的だと分かり、現在、その役割を担うボランティアの「健幸アンバサダー」が全国で養成されている。取り組みが盛んな静岡県三島市で活動を取材した。(山本雅人)

 ■知人だから聞く

健幸アンバサダーの鈴木恵子さん(左)と、鈴木さんからの口コミでトレーニングを始めた菊地香子さん=静岡県三島市のカーブス三島徳倉 健幸アンバサダーの鈴木恵子さん(左)と、鈴木さんからの口コミでトレーニングを始めた菊地香子さん=静岡県三島市のカーブス三島徳倉

 女性向けのフィットネスジムを全国で展開する「カーブス」(本社・東京都港区)。三島市に2つある店舗の一つ、カーブス三島徳倉(とくら)では、約60人の会員が健幸アンバサダーの資格を取得している。

 その一人、鈴木恵子さん(49)は昨年12月の市主催の養成講座を受講、資格を取得した。全国で行われている講座の平均的なパターンは、約半日のコースで、寝たきりにつながるサルコペニア(筋肉減少症)と筋トレ▽がん予防と健診のすすめ▽歩数が自然に増えてしまうような都市づくり-といった講義や、他人に伝える際の技術も学ぶ。

 鈴木さんは資格を取得する以前から健康づくりの大切さを知人らに伝えてきたというが、「医学データに基づく講義を受け、伝える際に説得力をもって話せるようになった」と話す。

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