【100歳時代プロジェクト・ヘルスケアシンポジウム】ダンスと筋トレで健康長寿
認知症予防保険で運動促す
パネルディスカッション
--認知症は予防が大切だといわれています
島田氏 軽く認知機能が落ちてきた状態をMCI(軽度認知障害)というのですが、その後に認知症になる可能性が高い。一方で、MCIの段階であれば、かなりの確率で正常な状態に回復できると分かってきました。
久野氏 人間は可塑性、つまり元に戻る力をもともと持っています。MCIはかなり戻ると分かってきていますが、MCIと認めたくない人がいっぱいいる。でも、戻ると分かれば、行動できます。
横山氏 当社の「ひまわり認知症予防保険」は認知症になったときの保障と、認知症予防への取り組みをサポートする予防給付金を一体化した商品です。認知症は早期に発見し、できるだけ早く治療を受けることが重要です。この保険は、認知症と診断された時点で保険金が支払われるので、早く治療に入れます。契約1年後からは予防給付金が2年ごとに支払われます。これを使って、血液でMCIのリスクを調べるスクリーニング検査や運動などの予防に取り組んでもらえます。
島田氏 予防にはまず自分の状況を把握し、どういう対策が必要なのかを知る必要がある。認知症のリスクを明らかにするスクリーニング検査を受けてみることは、予防のスタートになるのではないでしょうか。
--認知症予防に効果的な運動は
久野氏 昔は手の指とか細かい動きが大事だといわれていましたが、最近は全身を動かした方がいいというデータが出てきています。ダンスも体の筋肉全体を動かすことができる。運動を続けると、もちろん体力がついて動きが変わりますが、洋服がカラフルになるなど、自分の容姿を気にするようになる。生活そのものが変わっていき、人生を結果的に豊かにする。それが予防につながるのではないかと思います。
島田氏 現状ではこれをやったら認知症に効くとはっきりいえるものはないですが、潜在的に良さそうというのはいくつもあります。運動もそのひとつ。有酸素運動、筋トレ、ストレッチをバランスよくやることが大切です。
横山氏 歩く速度が急に落ちると、認知症のリスクが高まるといわれています。太陽生命では、継続的に歩行速度を測定し、将来の認知機能低下リスクをご本人やご家族にお知らせする「認知症予防アプリ」を提供しています。
また、認知症予防保険の予防給付金を使って、心拍や血圧を測りながら自然の中をゆったり歩くことで心身を健康にする「クアオルト健康ウオーキング」の体験ツアーに参加することもできます。