【100歳時代プロジェクト】青学大研究 スマホで手軽に肥満予防 食事「かむ」回数を即時告知

「満腹」知らせる研究も

 食事と健康との関係については、摂取カロリー▽栄養バランス▽食事時間(規則性、間食の有無含む)▽食べ方(かむ回数、食べる量)-の問題がある。だが、かむ回数の改善は、測定も含め、その難しさから研究が進んでいなかった。適切な回数についてのデータも少なく、「こういったシステムにより多くのデータを蓄積し、将来、回数のガイドラインができれば」と意気込みを語った。

 肥満予防の「食べ方」の領域には、食べ過ぎないという「量」の問題もある。ロペズ・ギヨーム准教授らのグループは、かむ回数だけでなく、満腹になった状態を察知し、その場で本人に知らせるシステムも研究している。空腹や食べ過ぎの状態になると自律神経の活動の影響で心拍変動を示す指標の値が大きくなることが知られているが、成人の男性らを対象に行った実験で、本人が「満腹になった」と申告した時点と、空腹と食べ過ぎとの間で指標のグラフが谷底になる時点が一致することを見いだした。「それらを測定できる機能も端末に入れることで、満腹をリアルタイムで本人に知らせ、食べ過ぎを防いでもらえれば」と語る。

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